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〜第4章〜
〜依頼〜
CE4008年20月5日 ルドエリ街

あのテリの告白から数日後・・・俺達は民宿の部屋で旅に出る支度をしていた。
シ「次は、どこの町に行くの?」
呆れた顔をしながらライが答えた
ラ「昨日フェアが話してたの聞いていなかったのか?『ラボック街』だよ!」
シ「ラボックなんだ〜すっかり忘れてた。」
ラ「あのな・・・それ位覚えてろ!」
ちょっとキレかかっているライを宥めながら俺達は外に出た・・・
フ「じゃあ2人ずつに分かれて・・・テリは俺と、シルはライと一緒だ・・・」
テリは嬉しそうだったが、ライはシルと一緒が少し不満らしくちょっとムクれていた。
ラ「場所はどこにする?」
渋々ライは聞いてきた・・・
フ「そうだな・・・駅前で良いか?」
ラ「ああ、じゃあ先にどうぞ・・・」
俺は頷くとテリは背中に抱きついてきた・・・嬉しいが・・・彼の体温と体毛で暑くなった・・・
フ「ちょっ・・・お・・重い・・・」
テ「おっと!悪い・悪い」
わざとらしかったが、今度はちゃんと手を繋いだ
フェ「ふーちゃんとしろよな・・・いくぞ!ラボックッ・・・」
そういうと、俺達は、ライたちの目の前から消え、ラボック駅前に到着した
一方残されたライとシルは・・・・・
シ「さっきは、ごめんね・・・次はちゃんと覚えるから」
ラ「そうか、まあいいや。それにしてもあの2人、数日前からちょっと変じゃないか?」
シ「そう言われれば、そうだね・・・実は付き合ってたりしてっ」
ラ「有りえるな・・・だけどこのことは秘密だからな!」
シ「もちろん!黙ってま〜す」
ラ「じゃあつかまれ!ラボックッ・・・」
そして、フェアとテリの目の前に突然現れた。
フ「ちょっと遅かったな・・・何してた?」
ラ「いや、別に?ただ少し話してただけ」
フ「まあ・・・いいけど・・・それじゃあ行くぞ!」
そう言うと皆で、モンスター退治の依頼者の元に向かった・・・
依頼者は鉄道会社で、線路の修復をしている間、社員の護衛をしてほしいらしい・・・

まあ、2〜3日位の予定らしい・・・その間の宿・食事は依頼者(会社)から出るらしい
今日はとりあえず、会社が用意してくれた宿屋に荷物を置き近くにあった小さい居酒屋で、前祝いをした・・・
テ「楽勝な仕事だな〜おい!」
テリは大きいジョッキに注がれたビールを飲みながら笑っていた・・・
フ「確かにあの辺りは、割と弱いモンスターばかりだからな・・・」
ラ「一応、武器や薬のチェックしておいた方がいいかも」
シ「あ・・あと念のためにパワーの確認もしておいたほうが・・・いざっていうときに使えなかったら困るし・・・」
フ「ああ確かに、2人の言う通りだ・・・」
酒も程々にして俺たちは宿に戻り、パワーの使えないテリは武器の確認をして貰い
俺たちはパワーのチェックしていた・・・一応武器もパワーも問題なかったが、薬系が少なかったが、明日買いにいく事にして皆、床についた。
テ「なあフェア・・・どうだ?これから一緒に・・・」
テリが誘ってきた、彼のモノが俺の体を刺激してくる・・・が、明日の事もあると思い
フ「スマン・・・明日からの事もあるから寝よう・・・代りと言ってはなんだが・・・」
テ「ングッッ・・・」
俺はテリの口にディープキスをした・・・
フ「今日はこれで勘弁してくれ・・・依頼が終わったらちゃーんとしてあげるからさ!」
テリは残念そうに頷き、布団の中にもぐっていった・・・もう少しで自分の欲望に負けそうだったので、助かった・・・

翌朝、薬の補充をして、依頼人の元に向かった。そこに待っていたのは線路を修理する職員と、 他に雇った2組のハンターがいた。
フ「初めまして、俺はフェアだ。こっちからテリ、ライ、シルだ」
レ「こちらこそ、おれは、リーダーのレート。こっちからトワ、ルバだ」
熊獣人のレートに、象獣人のトワ、牛獣人のルバか・・・人数は少ないが、力は有りそうだ。
バ「僕はバト、アス、リギ、ロム。よろしく」
俺と同じ狼獣人のバトに、虎獣人のアス、熊獣人のリギ、象獣人のロム・・・メンバーが似ているが、リギはパンダ系の熊獣人みたいだ・・・
自己紹介も程々に俺一行は現場に向かった。
作業現場は人気のない平地だが・・・背の高い草が生い茂っている
各グループに分かれた・・・ 数分後
ラ「あ〜暇だ〜早く終わらないかな・・・」
早くもライは退屈している様子だった・・・シルは一人で音楽を聞いているのか、黙っている・・・
その時だ、茂みの中から怪しい気配が近寄ってきた。その正体はモンスター3匹だった
フ「来たぞ!準備しろ!」
その声に皆驚き、すぐに臨戦体制をとる。
テ「なんだ・・・雑魚じゃないか」
フ「でも、気を抜くな・・・テリはデカイ奴を、シルはすばしっこい奴、俺は真ん中を殺る・・・ライは援護に回ってくれ・・・」
テ・シ・ラ「了〜解!」
テリはハンマーを手に、一番デカイ敵に向かい一発急所を殴った
敵は瀕死の状態だったがまだ襲ってきた。テリは腕に傷を負った
テ「痛て〜な・・・ちくしょー!雷!」
そう言うと空から稲妻が敵の体を貫き、モンスターは息絶えた
シルは剣を持ちトカゲの敵に攻撃し、一撃で仕留めた・・・
フ「やるじゃないか!よくやったなシル!最後は俺か・・・」
俺は槍で一発で、鳥のようなモンスターを仕留め戦闘は終わった・・・
ラ「テリ、大丈夫か?今治すから・・・」
ライはテリの傷口に手を当てると、段々傷が塞がっていった
テ「あ〜・・・サンキュー、助かったぜ」
フ「油断したからそうだったんだ・・・」
テ「すまん・・・もう、こんなことの無いように気をつけるからさ〜」
テリは少しウルウルした瞳で俺を見ていた
フ「まあ・・・いいが」
俺は少しドキっとしたが、ライやシルの見ていた手前その気持ちは心だけに留めておいた
その後、一日2・3回位の襲撃は有ったものの俺たちは問題無く最終日を終えた。
最終日の夜、ハンター同士が居酒屋で打ち上げをしていた・・・
全員「お疲れさまでした〜!乾〜杯!」
乾杯も程々に、種族ごとに自然と分かれて呑んでいた・・・
同じ種族の居なかったルバとライは気が合ったのか一緒のテーブルで呑んでいる・・・
やがて飲み会も終わり、それぞれのグループに分かれ解散する事になった。
翌朝再び荷物をまとめ再びルドエリ街に戻った・・・
Fin

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